サリンジャー
新潮社 (2014-02-28)
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涙がぽろぽろあふれてきた。
物語に感動したわけでもなく、登場人物に感情移入したわけでもない。
ズーイの言葉に僕自身が救われた。
何のために祈るのか。
何のために働くのか。
何のために生きるのか。
(それが全てではないにしても)一つの答えを提示してくれる。
村上春樹はエッセイの中で次のように言っている。
『キャッチャー』のホールデン・コールフィールドが叫んだ社会への痛切な「ノー」は、『ズーイ』のズーイ・グラスが最後に魂から搾り出した「イエス」へと高められ、その昇華された転換は多くの読者の心を打った。<村上春樹 特別エッセイ 「こんなに面白い話だったんだ!」より>
まさにその通りだと思う。
ホールデンもフラニ―もズーイも世界を批判的に見る若者の象徴だと思う。
その中で代表格のズーイが、それでもなお世界に対して「イエス」と叫ぶことに心が震えた。
世界がどうしようもなくつまらなく見えたり、生きることの意味が分からなくなって自分の殻に閉じこもってしまったり、そんな時に読むといいと思う。
中二病に効く薬だと思う。
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