人もまばらな帰り道。
ようやく駅にたどり着く。
改札くぐるその耳に、
ふと聞こえるその言葉、
「ゴーシャマダー」。
僕は思わず立ち止まり、
心の中で口ずさむ。
「ゴーシャマダー」
夜を横切る電車の中、
何故か頭から離れない。
「ゴーシャマダー、ゴーシャマダー」
優しく響くその言葉。
疲れた心が癒される。
浅くまどろむ闇の中、
僕はふと気が付いた。
あれはたぶん、
「ご乗車ありがとうございまーす」だったんだろう。
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