amazonやブクログのレビューでなかなかの高評価です。
僕も大分前に読んだので、感想を書いておきます。
たぶんネタバレはないです。
この本は、とても面白い。
ハラハラ、ドキドキ。
臨場感あふれる戦闘の描写。
かっこいいヒーロー像。
感動のエンターテイメント。
物語として、とても面白いと思います。
これだけ書くには、相当、当時のことを調べ上げたと思います。
空戦の描写なんて手に汗握ってしまいます。
全体のストーリーも練りに練られていると思います。
だけど。と僕は思います。
この物語を読んだ後、
「戦争ってそんなに悪くないじゃん」
と思ってしまうのです。
なんでだろう?
戦争の悲惨さとか、理不尽さとか描かれているはずなのに、なんでそんな風に感じてしまうんだろう?
たぶん、この物語は、「僕らがみたい戦争像」だからだと思うのです。
「こうであってほしかった戦争」だからだと思うんです。
だから、この物語はとても面白い。
そんなわけで、僕は「うん、戦争もそんなに悪くない」と思ってしまうのです。
だけど、僕はそんな風に思いたくないんです。
「戦争ってロクなもんじゃねぇ」
って思っていたいんです。
なので、「戦争って悪くないかも」と思わせるこの物語があまり好きになれません。
でもこの本は、とても、とても面白いです。
面白いのに好きじゃない。不思議です。