宮部みゆき『ソロモンの偽証』文庫版の最後についていた中編、『負の方程式』を読んだ。
宮部 みゆき
新潮社 (2014-10-28)
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この『負の方程式』では、宮部みゆきの「新しい探偵像」というのもを、かなり意識的に描いていると思う。
シャーロックホームズのようなインテリ探偵でもなく、フィルップ・マーロウのようなハードボイルドでもなく、コナンのように体は子どもでもなく。
(あまり探偵物を読んでないので、ミステリー小説の歴史についての知識は適当だけど)
宮部みゆきが提示する新しい探偵像は、「だっせえ探偵」。
宮部みゆきは、この中編『負の方程式』を“ボーナストラック”的に挿入したといっているけど、その内側には、この新しい探偵像をこれから世界に向けて押し出していこうとする作家としての野心を感じずにはいられない。
楽しみです。
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