2013年6月27日木曜日

【感想文】永遠の0/こんな戦争なら悪くない

最近、本のランキングで『永遠の0』が割と上位のようです。


amazonやブクログのレビューでなかなかの高評価です。



僕も大分前に読んだので、感想を書いておきます。


たぶんネタバレはないです。


永遠の0 (講談社文庫)
永遠の0 (講談社文庫)
posted with amazlet at 13.06.26
百田 尚樹
講談社
売り上げランキング: 6

この本は、とても面白い。


ハラハラ、ドキドキ。


臨場感あふれる戦闘の描写。


かっこいいヒーロー像。


感動のエンターテイメント。





物語として、とても面白いと思います。




これだけ書くには、相当、当時のことを調べ上げたと思います。


空戦の描写なんて手に汗握ってしまいます。


全体のストーリーも練りに練られていると思います。




だけど。と僕は思います。




この物語を読んだ後、




「戦争ってそんなに悪くないじゃん」



と思ってしまうのです。



なんでだろう?


戦争の悲惨さとか、理不尽さとか描かれているはずなのに、なんでそんな風に感じてしまうんだろう?

たぶん、この物語は、「僕らがみたい戦争像」だからだと思うのです。

「こうであってほしかった戦争」だからだと思うんです。


だから、この物語はとても面白い。


そんなわけで、僕は「うん、戦争もそんなに悪くない」と思ってしまうのです。



だけど、僕はそんな風に思いたくないんです。



「戦争ってロクなもんじゃねぇ」


って思っていたいんです。




なので、「戦争って悪くないかも」と思わせるこの物語があまり好きになれません。



でもこの本は、とても、とても面白いです。




面白いのに好きじゃない。不思議です。

0 件のコメント:

コメントを投稿