2012年10月30日火曜日

未来の保育サービスについて考えてみました 

IMG_0738IMG_0738 / nishioka



最近読んだ『ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉 』に感化され、 未来の保育サービスについて考察してみました。

※保育についてイメージで語っているので、ぼくの無知のためその道の方に不快な思いをさせたらごめんなさい。

※今回は保育園的要素も幼稚園的要素も保育でまとめています。





「ワークシフト」にかかれてたように、これからは個人の時代です。

保育園という枠組みを取っ払われ、「どこにあずけるか?」ではなく、「だれにあずけるか?」を考える時代が来ます。

それにともなって、保育サービスが大きく変わると思います。

【ソーシャルメディアによるマッチング】


ソーシャルメディアの普及で、これまでのように企業に依存する必要がなくなり、個人で活躍できる時代が来ます。

保育園も例外ではなく、保育士は園に依存することなく、個人で活躍できるようになります。



これまでは、保育園単位、幼稚園単位で保育のブランドか形成されていました。

しかし、これからは、保育士個人がブランディングをするようになります。

保育士はFacebookなどで、自分のプロフィール、経験、保育プラン、(顧客の了解を得た上で)日々の活動内容などを公開します。

親は、そのなかから、都合や保育方針をキーに保育士を選ぶことができます。

親は、選択の幅が広がる反面、自分に合った保育士を探し当てるリテラシーが必要となります。

保育士は、自分の裁量が増える反面、過酷な競争にさらされます。


【保育士同士のコワーキング】

個人がブランドになると、経験豊富ベテランは人気が出るかもしれません。

反対に、新米先生が信頼を得るのは難しくなります。


また、個人だと看れる子供の数も知限れます。園のようなスケールメリットをだせません。


これらの問題は、保育士同士の協力で解決できると思います。


個人が活躍できるということは、孤独に頑張るという意味ではなくて、園に依存することなく、人と人が結び付き、協力できるということです。

新米さんは、まずベテランさんのお手伝いから実績を積むこともできます。

また、若者同士でアイデアを出しあい、ベテランに負けない新しいサービスを立ち上げることもできます。




【異業種とのコラボレーション】

人は一人では才能に限界があります。

でも、いろんな人と協力できればたくさんのことができます。

ミュージシャン、デザイナー、農家、たくさんの人と繋がり、協力を得ることができる人は、保育士として魅力的です。

単純に保育の経験だけでなく、繋がりというブランドが顧客を呼び込みます。



【会計プラットフォーム】


ネットサービスの進歩で、今ではペイパルやクレジットサービスが比較的手軽に利用できます。

園から給料としてもらうというスタイルから直接利用者と契約するスタイルが簡単にできます。

また、税金の手続きを代行してくれるサービスもあるようです。


【インフラ整備】

保育園や幼稚園の設備を揃えるのは大変です。

そこで誰でも利用できる保育スペースができてきます。


乳児向けには最近の総合商業施設のベビールームを広く快適にしたイメージです。

幼児向けには、ホールや遊具、ピアノがあるような児童館的スペースです。

保育士が、設備利用料を払い、予約して保育スペースを利用します。

必要なときに必要なものだけ有料で施設を利用することができます。

【預ける親のワークスタイル】

もちろん保育士だけでなく、いろんな業種が個人化します。ノマド的な働きかたが増えるでしょう。

そこで、保育スペースには親が働けるコワーキングカフェと一体化したものも出てくると思います。

これまでは、「子供を保育園に預けてその間に働く」というように、子供と親が分断されたスタイルが一般的だったと思います。

これからは、子供のそばで、子供を見守りながら働くことができればいいと思います。

乳児なら時々授乳をしながら働いたり、お昼ご飯は子供と一緒にご飯を食べたり。

そういった、親と子供のコミュニケーションをサポートするような保育の在り方もいいと思います。



親、子供、保育士みんなでわいわいやりながら生活していくコミュニティになればいいと思います。


【保育園の役割】

これまでは、保育園がブランドや経営の部分を担ってきましたが、個人の台頭で保育園の役割は変わってくると思います。

保育園には本当に充実した保育インフラがあります。

これを、保育士が利用できるように提供することができます。

また、保育園は保育士同士のコラボレーションを支援したり、プロデュースしたりするかもしれません。

いずれにしても、保育園はこれまでのように、「園児を囲う」のではなく、「保育士と取引する」というイメージなるのではないでしょうか?

【課題1 個人への信頼を築けるか】

大事な子供を預けるのは余程の信頼がないと難しいと思います。

個人にそれだけの信頼をソーシャルサービスで結ぶことができるのか?

難しいところですが、facebookのような実名でオープンなところでは可能性はあると信じたいです。


【課題2 補助の問題】


保育園は、認可だと補助が出ます。また、利用者の収入によって料金が減額されます。

個人の保育サービスでは、(僕が知らないだけかもしれませんが)補助は(今のところ)でません。

個人の保育サービスにも補助が出るような仕組みが必要だと思います。


【課題3 質の悪いサービス】

だれでも保育ができると、質の悪いサービスを出す人が出てくるかもしれません。

そういった人から子供や親をどう守るかが課題です。

ひとたび問題が起これば、「個人で保育サービスなんてけしからん! ましてやソーシャルネットワークでマッチングなんて出会い系みたいなもんだ!」なんて言われたら、変に規制がかかってしまいます。


そうなると、こういう仕組みで得られるはずのメリットが受けられなくなります。


質の悪いサービス、悪質なサービスを出さない工夫が必要です。


【課題4 モンスターペアレンツ対策」

いわれのない苦情で保育士が苦しむかもしれません。

保育園という組織がない分弱い個人をどう守るか?が課題です。



【どこにビジネスがあるか】

以上の考察から、ビジネスのポイントは次の3つかなとおもいます。

  • 保育ソーシャルサービス
  • 保育スペース貸し出しサービス
  • 保育サービス
保育ソーシャルサービスは、「保育士と預け親のマッチングサービス」、「保育士同士のコワーキングサービス」を含みます。

【まとめ】

そもそも何でこんなことを考えたかというと、「昔は父親が働いて母親が子供を育ててた、今は不景気だし、女性の社会進出でみんな子度をも預けて共働きで行こう!」 みたいな空気感があるけど、折角、テクノロジーも進化してるんだし、もっといい方法ないの? 本当に子供を預けるのがベストなの? っていう疑問がありました。

働く時間と子供といる時間を分断して考えると、一日24時間のうち何時間働いて何時間子供といるかをトレードオフで考えないといけない。


だから、発想を変えて、子供と一緒にいながら働ける環境を作るには? って考えてて、コワーキングカフェ的な保育園があればいいなと思いました。


それなら、保育士も親もみんな一回バラバラの個人になって、もう一回保育を構築してみようと考えたら、こういう未来像になりました。

子供と親にっとってよりよい未来が来ればいいと思います。



以上


ご意見、ご感想などあればよろしくお願いします。

0 件のコメント:

コメントを投稿