菜の花畑 |
黄色すごい。
黄色は目立つ。
視野の中に黄色があると、一発でそれを認識できる。
赤よりも、白よりも。どんな色よりも。
色の認識について、昔、大学で習ったことを思い出しながら書いてみる。
(うろ覚えなんで間違っていたらごめんなさい)
人間は網膜にL, S, Mの3種類の錐体細胞を持っている。
それぞれ、赤、緑、青の色を感じる細胞だ。(ざっくりですが)
Wikipedia「錐体細胞」より |
錐体細胞で得られた情報から、脳みそ色を作り出す。
脳みそが色を作り出す時、まず「反対色」という概念が出てくる。
すなわち「赤-緑」「青-黄」の2対。
つまり、その色は「赤っぽい」のか「緑っぽい」のかという要素。
そして、その色は「青っぽい」のか「黄色っぽい」のかという要素。
この2つの要素の組み合わせで色が決まる。
「赤っぽい」とか「緑っぽい」っていうのはわかる。
あと「青っぽい」っていうのもわかる。
なぜならそれらの光を感知する細胞を備えているからだ。
だけど、「黄色っぽい」っていうのはなんなんだろう?
直接「黄色」をとらえる細胞はない。
完全にイマジネーションで作り上げた色だ。
(そんなこと言ったら知覚なんて全部イマジネーションかもしれないけど、”特に”という意味で)
にもかかわらず、僕らは(僕だけか?)強く黄色に魅かれる。
いったい人類は、「黄色」に何の意味を見出したんだろう。
黄色を捉える器官を持っていないにもかかわらず、それでもなお黄色を認識することを強化した理由は何だろう。
春のぽかぽか陽気に誘われながら、人類の歴史に思いをはせるこのごろ。
黄色はすごい。
宿命的な色彩。
太陽の波紋。
サンライトイエローオーバードライブ。
荒木 飛呂彦
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